高木ぶんどう 〜福井県議会での仕事〜

I.最後の一般質問        
II.県議会での仕事 1. 条例づくり ・ 
2. 自然エネルギー促進議員連盟の発足
   
  3. 質問 (1) 本会議における一般質問  6月議会(2007/06/29)
9月議会(2007/09/19)
12月議会(2007/12/05)
質問答弁
質問答弁
質問
    (2) 予算特別委員会における一問一答 6月議会(2007/07/09)
9月議会(2007/10/03)
 
 

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I.最後の一般質問

12月5日、記者団に福井市長選挙に出馬する意向を明らかにしましたが、以下はその直前に行った一般質問からの抜粋です。

(12月5日の一般質問より抜粋)

県と市は対等独立

次に地方分権についてお伺いします。まず、いま、なぜ、地方分権が必要なのか、といういわゆる「そもそも論」から考えていきたいのですが、これまでの中央集権型のシステム、すなわち、国が地方のやることを考え、地方に押し付けるというやり方が時代に合わなくなってきているという事情があります。明治以来の中央集権型のシステムは、近代化と経済成長を効率的に達成するためには大きな成果を挙げてきましたが、地域は全国どこでも同じというわけではなく、それぞれ地域特有の事情と課題を抱えているのであります。こうした地域の多様な個性を生かし、また、地域の課題をきめ細かく解決していくためには、地域のあり方について自ら決定でき、地域の課題を自らの責任で解決する分権型の社会への転換が求められているということかと思います。そして、こうした分権型の社会を実現するために、平成12年度に成立した地方分権一括法により、国と地方との関係、また、都道府県と市町村との関係が、従来の上下主従の関係から対等独立の関係に変わったのであります。これは地方自治法にも明確に書かれており、このことは地方自治に造詣の深い西川知事は勿論ご存知のことと存じます。

ここで大事なのは、国と都道府県だけでなく、都道府県と市町村も、従来の上下主従の関係から対等独立の関係に変わったということであります。なぜならば、地域住民の暮らしに最も密着した市町村の自主性が尊重されなければ、地方分権は絵に描いた餅になってしまうからであります。

しかるに、本県における県と市町村の関係を見ますと、対等独立の関係というよりも、むしろ、上下主従の関係が強化されているという印象を受けるのであります。現に、県内にある9つの市のうち、実に6市、つまり3分の2の副市長が県庁から出向している現役の職員または元職員であります。すなわち、坂井市の小林副市長、越前市の福嶋副市長、鯖江市の吉村副市長、敦賀市の塚本副市長、小浜市の網本副市長、それに、福井市の東村前副市長の合計6名です。また、東村前副市長については、来る福井市長選挙に立候補を表明しています。

こうした県庁支配ともいうべき事態は、「市役所は県庁の出先なのか」「市の職員は県職員の部下なのか」と市の職員のやる気を著しく阻害していると多くの市の職員から聞いております。西川知事は、県の政策の意図が効率よく市町にまで行き渡るシステムを目指されているのかもしれませんが、これからの知識社会において、本当にこのような中央集権的なシステムがふさわしいのでしょうか。知識社会において地域を活性化するためには、県と市町村が対等独立の立場で切磋琢磨し、また、お互いに反対意見も含め、多様な意見を受け入れる柔軟性こそが求められているのではないでしょうか。知識社会、そして、分権型社会における県と市町村の関係についての知事の所見をお伺いします。

政治の本質とは

最後に、福井県議会の一員とさせていただいて、まだ、わずか7ヶ月余りですが、議会についての私の感想を述べさせていただきます。

議会はいまから2700年前に古代ギリシアのアテネで始まったものであります。当時、ギリシア人は人間の幸福とは永遠の命を得ることであり、そのためには、卓越した素晴らしい働きをして、後世にまで人々の記憶に残ることで、永遠の命を得ることができると考えていました。トロイの戦場に向かうアキレスは、戦場での英雄的な働きが後世にまで人々に語り継がれることで、永遠の命を得ることができると信じ、死をも恐れなかったのであります。また、ギリシア人がアテネでオリンピックを始めたのは、まさしく、偉大なスポーツ選手に人々の記憶に残る卓越した活躍の場を与えるためであります。では、戦場にも行かず、オリンピックにも出れない普通の市民たちはどうやって永遠の命を得ることができたのでしょうか。

このような普通の市民が幸福になるために考えられた制度こそ、議会なのであります。すべての市民が参加した当時のアテネ議会は、市民が永遠の命を得るための活躍の場と考えられていました。つまり、議会で活動することは、他の人々に自分がいかなる人間であるかを示すことである。そのとき、卓越した活動を示すことができれば、その人は後世にまで人々の記憶の中で生きることができると考えられたのであります。

今日では、政治とは利害の調整、それも圧倒的に経済的利害の調整に関わる現象とみなされているわけですが、古代ギリシアでは、政治の本質は、万人に見られ聞かれながら、言論によって自分がいかなる人間であるかを示すことにこそあると考えられていたのであります。

この7ヶ月間、福井県議会の一員として、この議場で先輩議員ならびに同僚議員の言論に触れ、こうした古代ギリシア以来の議会人としての誇りと伝統が福井県議会にも脈々と受け継がれていることを知り、大変、光栄に感じている次第であります。また、同時に、我々議員はその一挙手一投足がまさしく万人に見られ聞かれる存在であることを痛感しているのでありまして、だからこそ、現在の福井県民のみならず、将来の県民にも見られているという心構えで、政治活動を行っていきたいと考えているのであります。

最後に、今後とも議会の皆様が卓越した議会活動を継続されることを心よりお祈り申し上げて、私の一般質問を終わらせていただきます。ご静聴、誠に有難うございました。


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II.県議会での仕事

県議会に在籍中の主な仕事としては、・議会改革、・自然エネルギーの促進、・グローバリゼーションへの対応、知識経済への転換の3つに取り組んだ。議会改革については、議員政治倫理条例(6月議会)、政務調査費条例の改正(9月議会)、入札改革(9月議会)の3点セットの成立でほぼ目途が立った。自然エネルギーの促進については、自然エネルギー促進議員連盟の発足(6月議会)、自然エネルギーについての議員研修の実施(9月議会)で基礎固めができた。グローバリゼーションへの対応、知識経済への転換については、本会議における一般質問や総務教育委員会、予算特別委員会における質問において、具体的な政策提言を行った。

わずか7ヶ月余りの期間での仕事であるので、もちろん十分とは言えないが、ある程度の成果は出せたと考えている。例えば、提案議員の一人として成立させた2つの条例は議員立法条例であるが、議員立法条例は福井県議会史上、この2つの条例を合わせて、まだ3つしかないのである。「一人でも最大野党」の公約通り、緑風会という一人会派で通したにもかかわらず、こうした成果を挙げることができたのは、最大会派の自民党新政会が6月議会の直前に分裂した結果、議会が一会派独裁の時代から連立の時代に突入し、分裂後の自民党新政会、県民連合、公明党と連携して与党の一員となることができたためである。議会の中では、この半年で起きた変化はこれまでの20年分にも匹敵するといわれており、そうした時期に福井県議会に在籍することができたのは幸運であり、かつ、光栄である。

1. 条例づくり

・議員政治倫理条例

6月議会において、「議員政治倫理条例」を県民連合、自民党新政会、公明党とともに共同提案し、可決成立させた。

・政務調査費に関する条例

9月議会において、1円から領収書の添付を義務付ける「政務調査費に関する条例の改正案」を共同提案し、可決成立させた。

2. 自然エネルギー促進議員連盟の発足

県議会議員40名中、39名の参加を得て、「自然エネルギー促進議員連盟」を発足、設立した。

また、10月29日に議員研修の講師として、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長を招いて、「地域を豊かにする自然エネルギーの可能性」と題する講演を行っていただいた。

 
高木ぶんどう 〜福井県議会での仕事〜
I.最後の一般質問        
II.県議会での仕事 1. 条例づくり ・ 
2. 自然エネルギー促進議員連盟の発足
   
  3. 質問 (1) 本会議における一般質問  6月議会(2007/06/29)
9月議会(2007/09/19)
12月議会(2007/12/05)
質問答弁
質問答弁
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    (2) 予算特別委員会における一問一答 6月議会(2007/07/09)
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最後の挑戦 一問一答 マニフェスト
     
 
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